「子育て」「カフェ」「落語」の三刀流 PlusCafeりんりんさん

村おこしボランティアで大仙市を訪れた学生たちに、10日間の農業やイベントでのボランティアや交流を通じた「関係」の中で、もっと話を聞いてみたいと思った人を、村おこし活動として取材してもらいました。

大曲駅前でカフェを経営する、後藤仁美(りんりん)さんは、千葉県から大仙市に移住。今は、子育て、カフェ経営、社会人落語家を三刀流でこなしています。

ーー簡単な経歴を教えてください

専門学校卒業→アルバイト→家業手伝い→カフェ開業です。

舞台の専門学校に通っていて、イベントや劇場の公演に出演していました。劇団のオーディションを受ける中で、特技が欲しいと思い始めたのが落語です。社会に何も貢献できていないと感じ、秋田に来ました。

ーーカフェで働き始めたきっかけは何ですか?

ラテアートを勉強し、技術を身につけたかったからです。

ダブルトールカフェは、シアトル系カフェの技術や文化をいち早く日本に取り入れたカフェです。そこでコーヒーやエスプレッソ抽出についての技術を学びました。大仙市の玄関口としてお店を構え、美味しいコーヒーを提供したいと思い、大曲駅の一角でお店を始めました。

ーー大仙市に移住をした理由は何ですか?

1番の理由は花火が好きだからです。

千葉に住んでいた時も、1年に20ヶ所行くほど花火が好きで、大曲にも足を運んでいました。運んでいく中で、知り合いも増えていき、日本一の花火大会のある大仙市に住んでみたくなりました。また、千葉に住んでいると東京は通えるというのもあり、自立した生活をしたいとも思っていました。

ーー子育て、カフェ、落語の三刀流ですが、大変なことはありますか?また、そこまで挑戦できるのはどうしてですか?

子供を寝かしつけるときに、自分も寝てしまわないようにすることとオープンの前に子供をスムーズに保育園に連れて行くことが大変です。子供は欲しいと思っていました。

落語も、やり始めた時は大変でしたが、笑いをとれたときもとれなかったときも、お客様の反応などが全部自分に返ってくるのが面白くて、何人かでやっている舞台とは重みが違うなと感じます。

カフェは、バリスタとしてラテアートを提供したときのお客さまの反応が好きです。大仙市の玄関として、また来たいと思ってもらえるような接客をしたいと思っています。責任もありますが、その分やりがいもあります。

どれにおいても求められるからやれるというのはあって、求められると嬉しくてそれが原動力になっています。

ーー落語はどうやって覚えていますか?

まずは覚えたい落語を書き出します。書き出したものが頭に入ってきたなと思ったら、散歩して歩きながら覚えています。約15分ほどのお話を3ヶ月ほどかけて覚えています。

ーー大切にしている言葉や教えはありますか?

「明日の自分のために頑張る」という言葉を大切にしています。

カフェは個人経営である分自由度が高いので、やらなかったら全て自分に返ってきます。明日の自分を少しでも楽にさせてあげるために今日できることをやっています。苦しい時は自分にこの言葉を言い聞かせて頑張っています。

ーーこれからの目標や夢を教えてください

目標は千葉との行き来を増やすこと、アマチュアの落語家を増やすことです。

実家のある千葉にはあまり帰れていないので、帰る機会を増やしたいです。また、アマチュアの落語家が秋田にもっとたくさんいれば、落語が発展していくと思うのでアマチュアの落語家も増やしていきたいです。

ーー大仙市の自慢や魅力を教えてください

大曲の花火大会があるところです。

一年中花火大会が行われているので、大好きな花火を間近で見ることができるのは大仙市の魅力の一つです。また景色が綺麗で空気もおいしいことも大仙市の素敵なところです。

ーー一言お願いします

自分がやりたいことと社会が自分を必要としてくれる世界が違う時もあります。自分が知らない世界はたくさんあるので、自分が自立して生きて行ける場所がどこにあるのかを先ずは探してみて欲しいです。

お話を聞いてみて、たくさんのことに挑戦しながら、それぞれに目標を持って取り組んでいるところが素敵だと思いました。

取材:村おこしNPO法人Ecoff 秋田太田2024夏A日程に参加の学生


\こちらもどうぞ/
「大学生×関係人口」農業ボランティアを通して感じた地域との繋がり方

農業ボランティアに参加した大学生をイメージした画像