
2025年4月15日、モルクス建築社(秋田県美郷町)を訪ねました。
お話を伺ったのは、モルクス建築社の佐藤さん。
佐藤さんは、スイスやオーストリアのサスティナブル建築からインスピレーションを得て、現在、環境建築分野を中心に活動されています。写真を撮り忘れたので、HPを拝借していますが、工房は、まさにサスティナブルな建築物でした。
今年の春は、雨が多く、霜は降りないものの肌寒い日が続いています。最高気温は15℃前後、最低気温はまだ一桁です。この日も雨で肌寒く感じたのですが、工房の中に入ると、室内は暖かでした。佐藤さんによると、室内を温めたのは3日前が最後とのこと!木と土という天然素材の建材自体が、熱を蓄えるそうです。最大の天然熱源だという、太陽の光を取り込む大きな窓も、印象的でした。
話の中心は建物の「LCA(ライフサイクルアセスメント)」。
LCAでは、製品の原料の採掘から運搬、運用時のエネルギー、解体時のエネルギー量までを数値化し、環境への取り組みを公表できます。「電気自動車は走る時に二酸化炭素を排出しないけど、自動車を作る時、燃料の電気を作る時には排出してるよね」といった、日常見えない部分までを数値化します。今年2月から、「建築GX・DX推進事業(国交省)」においてLCA算定にかかる費用の補助が始まったそうです。
日本の家は、木や土、草でできていました。今のように、工場化学で作られたものはありません。自然素材の家を建て替えるときは、木は表面を磨けばきれいになり、土や草は水を加えて練り、また壁の材料になったそうです。そして、これらの素材は、蓄熱や断熱、調湿でも十分に威力を発揮するのです。
でも、昔の家は寒いでしょ?
そうですね。今建っている古い家は、寒いですね。しかし、そこをカバーするのが、モルクス建築社の知識と技術。
リサイクルできて、快適に過ごせ、今よりもエネルギーを使わない家は、作れる!その材料は、山ではなく、すでに建っている家からも調達できる。
なんだかワクワクする、「リサイクルできる家」の話でした。
モルクス建築社HP https://molx.co.jp/